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「社内大学構築プログラム」橋爪大三郎 東京工業大学名誉教授の講義が開催されました

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「社内大学構築プログラム」橋爪大三郎 東京工業大学名誉教授の講義が開催されました

「社内大学構築プログラム」橋爪大三郎 東京工業大学名誉教授の講義が開催されました

企業内に大学を作ろう

企業内に大学を作ろう、という壮大な目標を掲げ、「社内大学構築プログラム」がスタートしました。

5人の賢人たち(=日本を代表する気鋭の大学教授・博士たち)の講義を受け、参加者・講師ともに創発的にディスカッションをする、そして、それをもとに、100年続く企業を支える人材育成プログラムを作っていくという内容です。

初回の講義は、東京工業大学名誉教授の橋爪大三郎先生。

アカデミズムでも、論壇でも、多くの知識人から尊敬されているカリスマ社会学者です。

『不思議なキリスト教』(講談社現代新書)など、一般向けの著書も多いので、ご存知のかたも多いのではないでしょうか。

さて、その橋爪先生の講義、タイトルは『宗教で読み解く世界』。
文化、文明、宗教というキーワードで、現代社会で起こっていることを原理的に説明する講義です。

幅広いテーマを消化するため、1週間まえに参加者がオンラインで予習読書会を実施して講義に臨みます。
予習に使ったのは、『世界は四大文明でできている』(NHK出版新書)です。

講義そのものは、一般にはまだ公開できないのですが、驚くほど内容の濃いものでした。

「内容が濃い」といっても、決して「難しくてわからない」という講義では無く、むしろ非常に分かりやすい。
橋爪先生は、博覧強記にインプットされた世界の宗教に関する複雑な知識を、透徹した論理で明快に読み解いていく。

予習でインプットした知識を確認しながら、テンポよく講義は進みます。

世界トップレベルの知性は、このような考え方をする

世界トップレベルの知性は、このような考え方をするのだと、思考を追体験するだけで頭が良くなる、そんなエキサイティングな講義でした。

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宗教というと、科学的思考に対立するもの、非合理で、なくても良いもの、と考えてしまう人も多いと思いますが、橋爪先生によれば、それは正反対。
どんな宗教も、一定の普遍性を持って人々を統合し、安定と平和をもたらすもの。

その意味で、生活世界の中での合理性をもっており、科学を補完するものともなる。

言語や習俗といった狭い「文化」を超えて、普遍的で永続的な「文明」の基礎となる。

今や中国やロシアといった旧共産圏も巻き込んで広まる、グローバルな「資本主義」ですら、宗教と文明というバックボーンを持っている。

「ヨーロッパ・キリスト教文明」が25億人、
「イスラム文明」が15億人、
「ヒンドゥー文明」が10億人、
「中国・儒教文明」が13億人。
合わせて63億人。

地球の人口は73億人ですから、その約9割が上記のいずれかの文明圏に属しており、そのいずれも、普遍性を主張する宗教を基礎に持ち、無意識的に人々の行動を規定している。

そして、各世界宗教には「正典(カノン)」があり、文字で書かれた正典を参照することによって、それが道徳や倫理、日常生活の判断の基本となっていく。

こういった世界の「常識」が、グローバルに混ざり合う、歴史的転換点に私たちは生きている。

私たち企業人は、この講義から何を学ぶか

私たち企業人は、この講義から何を学ぶか。
それは、各人・各企業の課題ではありますが、
「文化を超えて文明へ」
「個性を超えて普遍性へ」
という未来への方向感覚を持つことは、一つの共通課題ではないか、ということははっきりと見えてきたような気がします。

橋爪先生の講義を通じて、世界の多くの人の思考を規定する「宗教」の考え方、そしてその合理性と限界を学ぶことができました。

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